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"冗談音楽祭"
それはドイツの漫画家ジェラード・ホフナング(1925~59)がはじめたウィットとユーモアに富んだ楽しい音楽祭である。
様々な仕掛けで聴衆を楽しませるのがアンダーソンの音楽だとすれば、この音楽祭は公演自体がアンダーソンの音楽のようで、アンダーソン大好き人間な私はこのDVDをさっそくお気に入りの棚に入れなければならなくなった。
どこら辺が"冗談"なのかと言えば、最初からである。
まず、コンマスが遅刻。
私が持っている映像資料は1992年の公演のみなのだが、この時は寝坊して慌ててスクーターを走らせるが飛ばしすぎて警官に追いかけられ、なんとかホールにたどり着くもステージ上で警官にアルコール検査をされあえなく逮捕。急遽トライアングル奏者がコンマス席に着くことになる。
そうしてやっとコンサートが始まるのだ。
普通だったらあり得ないが、あり得ないことが起こるからこそこの音楽祭はおもしろい。
そして私が最も面白いと思うのは「水道ホースのための協奏曲」より三楽章(プレスト)
原曲はモーツァルトの父、レオポルトが作ったアルペンホルンのための協奏曲だが、この曲は題名の通りなんと水道ホースで演奏されるのだ!
ホースにホルンのマウスピースをくっつけてホルン奏者が演奏するのだが、チューニングをして音程が合わないとホースをはさみで切って調節するところがまた笑いを誘う。
当然ながらホースは楽器として作られているわけではないので所々ミスはあったりもするのだが、それにしてもこの奏者すごい技術を持っていると思った。
他に印象的だったのは「愛の協奏曲」
男女二人のソリストが手配ミスでステージ上で鉢合わせ。
どちらも譲らず二人で一つのヴァイオリンコンチェルトを弾くことになるのだが、最初はいがみ合っていた二人だが演奏するうちになぜか愛が芽生え最後は一つのバイオリンを二人で弾きながら退場するという小さなラブロマンスだ。
一曲の中に起承転結、きちんとした展開があって本当に小説を読んでいるような気持ちにさせる。
そしてやはりこれもお互いのヴァイオリンにそれぞれが弓を当てて演奏するなど、高い技術が必要だと思われる。
私はこういう「本来はすごく難しい技術だがあえてそれを人を楽しませる方向に持って行く」という技法が大好きだ。
そういうものが根底にあるからアンダーソンにはまりこんだのだろうと思われる。
他にも電気掃除機が活躍する曲であったり、本当にビックリする仕掛け(パイプオルガンのパイプが落ちてきたりする)がふんだんに施されたハイドンの「ビックリ協奏曲」など、こんなに笑える演奏会は他には存在しないだろう。
しかしその根底には常に音楽に対する愛が感じられ、だからこそ厳格なクラシックファンもそうでない人も楽しめる、どんな人々からも愛される音楽祭になっていったのではないだろうか。
'92年に「ホフナング音楽祭・イン・ジャパン」が開催されたようだが、当時の私がこんなにも楽しい演奏会があることを知らなかったことが悔やまれる。
現在は音楽祭そのものも開催されていないようだが、復活を望ばかりだ。
それはドイツの漫画家ジェラード・ホフナング(1925~59)がはじめたウィットとユーモアに富んだ楽しい音楽祭である。
様々な仕掛けで聴衆を楽しませるのがアンダーソンの音楽だとすれば、この音楽祭は公演自体がアンダーソンの音楽のようで、アンダーソン大好き人間な私はこのDVDをさっそくお気に入りの棚に入れなければならなくなった。
どこら辺が"冗談"なのかと言えば、最初からである。
まず、コンマスが遅刻。
私が持っている映像資料は1992年の公演のみなのだが、この時は寝坊して慌ててスクーターを走らせるが飛ばしすぎて警官に追いかけられ、なんとかホールにたどり着くもステージ上で警官にアルコール検査をされあえなく逮捕。急遽トライアングル奏者がコンマス席に着くことになる。
そうしてやっとコンサートが始まるのだ。
普通だったらあり得ないが、あり得ないことが起こるからこそこの音楽祭はおもしろい。
そして私が最も面白いと思うのは「水道ホースのための協奏曲」より三楽章(プレスト)
原曲はモーツァルトの父、レオポルトが作ったアルペンホルンのための協奏曲だが、この曲は題名の通りなんと水道ホースで演奏されるのだ!
ホースにホルンのマウスピースをくっつけてホルン奏者が演奏するのだが、チューニングをして音程が合わないとホースをはさみで切って調節するところがまた笑いを誘う。
当然ながらホースは楽器として作られているわけではないので所々ミスはあったりもするのだが、それにしてもこの奏者すごい技術を持っていると思った。
他に印象的だったのは「愛の協奏曲」
男女二人のソリストが手配ミスでステージ上で鉢合わせ。
どちらも譲らず二人で一つのヴァイオリンコンチェルトを弾くことになるのだが、最初はいがみ合っていた二人だが演奏するうちになぜか愛が芽生え最後は一つのバイオリンを二人で弾きながら退場するという小さなラブロマンスだ。
一曲の中に起承転結、きちんとした展開があって本当に小説を読んでいるような気持ちにさせる。
そしてやはりこれもお互いのヴァイオリンにそれぞれが弓を当てて演奏するなど、高い技術が必要だと思われる。
私はこういう「本来はすごく難しい技術だがあえてそれを人を楽しませる方向に持って行く」という技法が大好きだ。
そういうものが根底にあるからアンダーソンにはまりこんだのだろうと思われる。
他にも電気掃除機が活躍する曲であったり、本当にビックリする仕掛け(パイプオルガンのパイプが落ちてきたりする)がふんだんに施されたハイドンの「ビックリ協奏曲」など、こんなに笑える演奏会は他には存在しないだろう。
しかしその根底には常に音楽に対する愛が感じられ、だからこそ厳格なクラシックファンもそうでない人も楽しめる、どんな人々からも愛される音楽祭になっていったのではないだろうか。
'92年に「ホフナング音楽祭・イン・ジャパン」が開催されたようだが、当時の私がこんなにも楽しい演奏会があることを知らなかったことが悔やまれる。
現在は音楽祭そのものも開催されていないようだが、復活を望ばかりだ。
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